
兵庫県宝塚市は、市が運営する自然休養村センター(大原野)を廃止して建物を改修し、現在は別の場所に位置する市北部の4組織を集約する。行政のワンストップ窓口として市民サービスを向上させ、防災拠点にもするのが狙いで、来春の業務開始を目指す。
集約するのは、東消防署西谷出張所と北部振興企画課、北部整備課、西谷サービスセンター。現在は自然休養村センターの建物に北部振興企画課があり、消防の西谷出張所は隣のプレハブの建物に入る。西谷サービスセンターは道を挟んだ向かい側にあり、北部整備課の庁舎はさらに約700メートル南西に位置している。
市によると、こうした行政機関の分散で、多くの住民が「1カ所で用件が済まず不便だ」と指摘。また2014年8月の大雨では、武田尾地区の民家で床上浸水などの被害が出たが、市民の応対をする西谷サービスセンターと土木事業を担当する北部整備課、消防などの間で連携が不十分だったという。
自然休養村センターは農村振興などを目的に1980年に開設された。8月1日に廃止し、本年度後半に改修工事に着手する。事業費は約1億1900万円。
宝塚市北部振興企画課の簗田敏弘課長は「ここに来れば対応してもらえると、頼られる施設にしたい」としている。(小谷千穂)
2019/6/25 05:30神戸新聞NEXT